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【症例紹介:避妊・去勢手術でのイレギュラー】

避妊・去勢手術はどの動物病院でも一番多く行う手術だと思います。

そんな避妊・去勢手術で麻酔をかけてびっくり、あけてびっくりという
通常の状態ではない、イレギュラーがここ最近多くありました。
先日も紹介した『尿膜管遺残症』もそうですが、その他紹介します。

 

子宮水腫

子宮に水がたまってしまう病態です。
子宮蓄膿症とは異なり、水が子宮にたまってしまいます。
すごくたくさんたまると写真のようになり、術前のレントゲン検査でわかる場合もありますが、
膿がたまる病態ではないため、症状も基本ありません。
このまま放っておくと、蓄膿症に移行する場合もあります。

 

卵胞嚢腫

良性病変ですが、写真のように膨らみます(正常は小さい方です)。
いわゆるホルモン異常を起こしている状態です。

 

半陰陽

非常にまれです。
全身麻酔をかけて陰部をみたらはっきりと固い骨様のものがあります。
レントゲンでもはっきりうつっています。
これは半陰陽といって、子宮もあるけど陰茎骨もあるという生まれつきの病態です。

さいごに

子宮水腫はある程度の年齢になると見られることもありますが、
半陰陽、尿膜管遺残症はかなりまれだと思います。
日々の麻酔・手術をレギュラー化・ルーチン化して行く事で
イレギュラーが起きてもすぐに対処できるようにして行く事が非常に大切ですね。

チェルシーアニマルクリニック
院長 小池 博行

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