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【症例紹介:免疫介在性血小板減少症】

免疫介在性血小板減少症について

皮膚表面にできた出血斑。
皮膚炎ではなく、見過ごされてしまうケースもあるものです。

これは『紫斑』と呼ばれ、血小板がなくなったために内出血を引き起こした例です。

血液系は、
赤血球、白血球、血小板と主に3つの系統から成り立っています。

今回は、その中で止血をしてくれる『血小板』がなくなる病気についてです。

免疫介在性血小板減少症とは

通常、『免疫』とは自分を守ってくれるものなのですが、
その『免疫』が特定の組織を攻撃する場合があります。
ほとんどの原因が『特発性』です。(突然おこります)
その組織が血小板の場合、『免疫介在性血小板減少症』という名前になります。

血小板がなくなると止血できなくなるので、
皮膚表面に内出血が出たり、お腹の中で止血できず、血腹になったりします。

確定診断は、血液検査にて血小板がないことを確認することでできます。
(時に、赤血球もなくなってしまう『免疫介在性溶血性貧血』を伴うエバンス症候群もあります。)

今回同時期に重なった2症例は
1例は皮膚に、1例は血腹になって分かりました。

2例とも非常に貧血を引き起こしました。

治療について

治療には、『ステロイド』を中心とした免疫抑制療法が必要になりますが、
『ステロイド』は即効性はあるものの、ずっと使うには副反応が非常に心配です。
そのために別のタイプの免疫抑制剤を使う必要があります。

特に今回はステロイド⇒シクロスポリン(免疫抑制剤)で反応がなかったので、
ガンマガード⇒輸血を追加しても反応がなく、
更にビンクリスチン(抗ガン剤で血小板を放出させる効果があります
)+シクロスポリン倍量投与でようやく反応が見られました。

現在は貧血もなく治療経過も良好です。

さいごに

一歩遅くなると止血できないために貧血が進んでしまい命の危険が出てくるこの病気。
なんとか助かりましたが、なにより2例とも、飼い主さんが気づいたのが遅くなかったのが良かったです。

日常から少しでも違和感を感じたらすぐに動物病院に行くように心がけてください!

チェルシーアニマルクリニック
院長 小池 博行

富山市のチェルシーアニマルクリニックでは、ワクチンなどの予防医療や一般医療はもちろん、無麻酔CT検査や整形外科治療の症例実績も豊富にあります。些細なことでもセカンドオピニオンでも構いません。まずはお気軽にご相談ください。

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